2010年11月15日、慶應義塾大学三田キャンパス南館ディスタンスラーニングルームにおいて、"Asia Cloud Manifesto・Cloud Computing, Asian Growth, and Regional Integration"と題したシンポジウムを開催しました。
クラウドの基盤技術とそれによって提供されるサービスは、1990年代のインターネットの商業化に匹敵する規模で、我々の経済・社会・文化の変革をもたらすものと考えられます。今後、アジアの国々や企業・個人が、クラウドの利用主体としてのみならず提供主体として、自らイノベーションを推進していくための方策について議論しました。
さらに、超国家的な性格を持つクラウドのポテンシャルを十分に発揮するための各国間での政策対話の重要性と、大学等アカデミアの果たすべき役割についても議論しました。
コメンテータ
Craig Mundie 氏 (Chief Research and Strategy Officer, Microsoft Corporation)
パネリスト
Chung PEICHI 氏 (Assistant Professor, Communications and New Media Programme,
National University Of Singapore)
Kim Kwangsu 氏 (Director, Privacy Protection and Ethics Division, Korea
Communications Commission)
谷脇 康彦 氏 (総務省情報通信国際戦略局情報通信政策課長)
石井登志郎 氏 (衆議院議員)
内海 善雄 氏 (前ITU事務総局長)
加藤 嘉一 氏 (北京大学リサーチャー)
山田 肇 氏 (東洋大学経済学部総合政策学科教授)
國領 二郎 (慶應義塾大学総合政策学部長)
続いて、本シンポジウムのコメンテータで、米Microsoft CorporationのChief Research and Strategy OfficerであるCraig Mundie氏は、"Asia Cloud Manifesto"は緊急性の高い問題を良くまとめているが、このManifestoではクラウドを悪用した犯罪行為をあまり取り上げていないと指摘し、こうした犯罪行為を効果的に抑止するためには、国際的な協調が必要であると発言した。
National University Of SingaporeのCommunications and New Media Programme, Assistant ProfessorであるChung PEICHI氏は、世界におけるアジアの情報通信産業の競争力を強化するためには、多国籍企業や政府機関等多様なステイクホルダーが協調し、アジア市場全体を視野に入れた政策や法規制を構築していく必要があると発言した。
Korea Communications CommissionのPrivacy Protection and Ethics Division, DirectorであるKim Kwangsu氏は、韓国政府は国内のクラウド市場拡大、クラウドを活用した公的部門のIT運用コスト削減、国際市場で通用するクラウドのビジネスモデル開発等を通じて、韓国を2014年までにクラウド・コンピューティングにおける世界一の国にしたいと考えていると発言した。
シンポジウム・レポート
2010年11月15日、慶應義塾大学三田キャンパス南館ディスタンスラーニングルームにおいて、"Asia Cloud Manifesto・Cloud Computing, Asian Growth, and Regional Integration"と題したシンポジウムを開催しました。
クラウドの基盤技術とそれによって提供されるサービスは、1990年代のインターネットの商業化に匹敵する規模で、我々の経済・社会・文化の変革をもたらすものと考えられます。今後、アジアの国々や企業・個人が、クラウドの利用主体としてのみならず提供主体として、自らイノベーションを推進していくための方策について議論しました。
さらに、超国家的な性格を持つクラウドのポテンシャルを十分に発揮するための各国間での政策対話の重要性と、大学等アカデミアの果たすべき役割についても議論しました。
コメンテータ
Craig Mundie 氏 (Chief Research and Strategy Officer, Microsoft Corporation)
パネリスト
Chung PEICHI 氏 (Assistant Professor, Communications and New Media Programme,
National University Of Singapore)
Kim Kwangsu 氏 (Director, Privacy Protection and Ethics Division, Korea
Communications Commission)
谷脇 康彦 氏 (総務省情報通信国際戦略局情報通信政策課長)
石井登志郎 氏 (衆議院議員)
内海 善雄 氏 (前ITU事務総局長)
加藤 嘉一 氏 (北京大学リサーチャー)
山田 肇 氏 (東洋大学経済学部総合政策学科教授)
國領 二郎 (慶應義塾大学総合政策学部長)
モデレータ
金 正勲 (慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科准教授)
阿川氏は、本シンポジウムの参加者の方々に感謝の言葉を述べた上で、今回のシンポジウムが情報活動の国際的協力の進展に役立ってほしいと発言した。
この後、パネリストの方々には、アジアにおいて情報を共有し、それを利活用することについての考えをそれぞれの立場から発言して頂いた。
こうしたパネリストの発言を受けて、フロアからはパネリストに対して、クラウドを拡げる上で各国政府はどのような役割を果たすのか、アジアでクラウドを拡げる際に中国に対してはどのように対応していくのか、という質問が寄せられた。
開催:2010年11月15日 16:00 - 18:10
於 慶應義塾大学三田キャンパス南館B4 ディスタンスラーニングルーム